日本料理 龍吟 泳がし鮎の炭火焼2011

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  • čas přidán 27. 07. 2024
  • 東京六本木にある日本料理店"龍吟"のスタッフ資料として作成されている料理VTRのコレクション
    www.nihonryori-ryugin.com/
    龍吟夏のスペシャリテ、鮎の炭火焼を紹介する。
    龍吟で使用する全ての食材の中で最も入荷するだけで大変な労力を伴うのがこの鮎であり、鮎の沢山獲れる地方で食べる美味しさと、時差の無い美味しさを東京六本木で伝える事がまず鮎を出す上での我々の考えである。
    龍吟では鮎を焼く際にまず3つの絶対条件を唱える。
    ①鮎をキッチンで焼く時に生きて泳いでいる事
    ②16cmをベストの基準に考えその前後の大きさである事
    ③必ず良質な備長炭で焼き上げる事
    美味しいベストの鮎の塩焼きとはどの様な状態の事を言うのかを常に考え、その理想の状態を作っていく為には前出の3つの条件が必須であり、頭は自らの脂で炭火の上でから揚げ状態にし、腹は熱伝導性の高い金串を使いつつ内臓の水分を抜き、しっかり火を入れた上で、しかもほっこりとした状態に、尾はヒレまで食べられる干物のような仕上がりにする事だと我々は定めている。
    一度氷締めした鮎は死後硬直の為、筋肉を反らしたい方向に熱を加えて自然に形を作る事が叶わず、体内の温度が下がっている為、炭火に鮎をかざした時、表面と内臓、中の筋肉に至るまでの加熱に大きく温度差が生じてしまい鮎自身の脂を対流させる事がまず叶わず、理想の状態には私達の考えからすると程遠い物になる。
    下アゴ間接を外し水分の逃げる窓を作り金串で胆のう膜を破り、苦みをほろ苦さに変えてやり面積を増やす。と同時にエラ蓋を開かせ、脂をより受け止められるようにして頭をより強くから揚げ状態になるようにする。
    塩は沢山振った方が美味しく、辛くない岩塩を使うとより多く振れる。竹の横串が吸った脂をスモークチップ替わりにしてその香りを鮎に最後に戻してやる。
    鮎の中にあるスイカの香りに合わせ、スイカで紅蓼酢を合わす。通常の鮎蓼は日本酒を含む全ての飲み物に合うとは思えず、合わせる理(ことわり)もない為使わない。
    炭火を操れるようになるまで毎日焼台の前で想いを傾け、まさに焼場セクション最も技術を要する料理ではなかろうかと思う。日本料理人としては技術習得必須科目である。
    16cmの中に3つの異なるテクスチャーを付け、頭から尾ビレに至るまで全てを余すことなく、骨を抜かずに食べる事こそが鮎の楽しみだと思えるのだが...。
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