日本料理 龍吟 天然鰻炭火焼2011

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  • čas přidán 28. 06. 2011
  • 東京六本木にある日本料理店"龍吟"のスタッフ資料として作成されている料理VTRのコレクション
    www.nihonryori-ryugin.com/
    日本全国の鰻の消費量の約0.2~0.3%しか天然鰻は存在しない。養殖物が主流となった今、これこそ日本人として自然の恵みを誇らしくなるような本物の鰻と呼ぶにふさわしいプロセスを公開する。
    大鰻は厚い皮、大量のヌメリ、脂肪とゼラチン質、そしてやっかいな小骨といった組織にまず分類して考え、一匹の魚体の中に存在する全てのパーツに的確な処理と調理法で自らの描く理想の状態の鰻に作り変えていく。素材のありのままの姿を見つめた結果、皮はサクッとクリスピーな仕上がりに。身は筋肉の力強さを火入れの状態で表現し、旨味のある脂肪はむやみに落とさず、皮と身の隙間のゼラチン質のネチッとしたリッチな食感も残しつつ小骨を全く感じさせずに、しかも旨味である肉汁と脂を必要なだけ閉じ込める事が全てのパーツに向き合った理想の結果であると私達は定めている。
    大鰻は通常での鰻の調理法では料理として食べられるところにもっていく事さえ困難であり、セオリーはここでは役に立たずひとまず横に置いておく。これはあくまで大鰻のみに向き合ったメソッドである。水洗い終了後、鰻の大きさ次第ではバリアラップシートに包んで冷蔵庫で何日か寝かせ、死後硬直を待つ場合もあるが、この時背開きで内臓を出してしまうと身は全て開いてしまう事になるので酸化状態及びドリップを完全に防ぐ事は出来ず、寝かせた身を開くのも焼く直前にしたい為、龍吟では大鰻は腹開きと定めている。皮の表面には浅く切り傷をつけて熱による皮の伸縮率をこちらの理想の都合に変えていく。筋肉まで完全に皮を切ってしまうと、そこから脂肪が多く流出してしまう為、あくまで軽く傷だけをつけ、皮の引っ張る力を弱める事がこのプロセスの目的である。
    骨は筋肉の内部で切断していくのだが、鱧の様に骨を切る為に身まで大きく切ってしまうと焼いた時に肉汁と脂を多く失う事になる。皮に対しては生の状態で焼き込むと噛み切れない硬い感じになる為、サクサクに皮を焼く為には短時間蒸気を当てて皮を一度完全にゼラチン化させる。この時、身にも熱が加わり熱による伸縮率を身と皮で計算した理想の状態に合わせていく。皮目から出したい脂の量と皮の厚さ、鰻の大きさ等を考えて必要量だけ皮に等間隔に切り込みを開ける。この一連の流れを読み違えると、伸縮により引っ張られた皮が身からはがれ落ちてくる可能性がある。
    身を炙り、脂と混ざった旨いタレを刷毛で戻して仕上げる。焼き過ぎて必要以上の脱水、脱脂をしないよう留意する。通常の江戸前式蒸し焼きや関西地焼きの方法では辿り着けない鰻の扱いの一つを公開した。1㎏を超える鰻を身が柔らかい状態にして口の中で骨を全く感じずに焼ける方法がこれまでにあったであろうか。
    未熟な桃をスライスして作った"ガリ"をここでは添えてみた。
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