神武天皇は実在したのか?語られてこなかった初代天皇の意外な実像とは【田中英道 東北大学名誉教授】

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  • čas přidán 5. 07. 2024
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    ▼プロフィール
    東北大学名誉教授 田中英道氏は、ボローニャ大学・ローマ大学客員教授も務め、50年以上、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、フェルメールなど美術家に関する国際的な新説を発表してきました。著書は合計100冊以上、おもな研究論文は150本以上にのぼります。

Komentáře • 1

  • @user-kf6xc2lq6j
    @user-kf6xc2lq6j Před 4 dny +2

    参考までに……かの津田左右吉は、
    まず第1に『記紀』の神武天皇の日向つまり南九州からの東遷について、潤・脚色以上にその東遷自体の事実を、確かに否定していました。その内容は、戦後の著作『日本古典の研究(上)』(岩波書店)第2篇第6章「神武天皇東遷の物語」を参照の通りです。
    しかし一方で、同著作第3篇第16章「ヒムカに於けるホノニニギの命からウガヤフキアエズの命までの物語」では、天孫ニニギの命の子であるヒコホホデミの命(別名、山幸彦)の大和東遷が伝承の原型であると述べていた。そして後世になり、ヒコホホデミの命から後に神武天皇と言われるイワレビコの命(別名、ヒコホホデミの命)が分離して、その間にウガヤフキアエズの命の伝承が造作・挿入されたと述べていた。
    以上のことから津田は、神武天皇の東遷を否定していながら、後の大和王権(同朝廷)の祖先が南九州から畿内大和への東遷の伝承を最終的には否定しきれなかったと理解せざるを得なかった(そして大和王権の祖先そのものの実在もである)。
    第2に、神武天皇から仲哀天皇までの特に開化天皇までの系譜については、同著作第2篇第7章「結語」で、「(前略)綏靖天皇から、開化天皇までの歴代に物語が一つも無いということはその歴代の天皇の存在を疑うべき、少なくとも強い根拠になりかねる(後略)」と述べていました。また津田全集第24巻471~472頁に掲載されている津田事件裁判控訴の上申書には「(前略)或る時期に於いて大いに皇威を伸長あそばれた英主、即ち神武天皇の御名によって後に伝えられました御方からの御歴代の天皇の御名はこのやうにして言い伝へられて来た(後略)」として神武天皇以降の実在を肯定している文章でした。
    以上が私が通読して認識したことです。なお、津田全集第24巻は続田中卓著作集第4巻の268頁を参照したことをご了承下さい。