“現代版ノアの方舟”「絶滅危惧種」の細胞培養で種の復活へ ワシ保護の最前線に密着【サンデーステーション】(2024年2月4日)

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  • čas přidán 3. 02. 2024
  • 茨城県つくば市にある最先端の研究所にサンデーステーションのカメラが入りました。それはまさに現代版「ノアの方舟」。
    地球上でいま風前の灯となっている生命を未来に“復活”させるという、知られざる取り組みの最前線を追いました。
    ■緊急通報で現場へ!“絶滅危機”ワシを救う
    それは、彼にとって1年3か月ぶりの大空でした…。翼を広げると2メートルを超える、絶滅危惧種『オジロワシ』。
    このとき、彼は交通事故にあい、瀕死の重傷を負っていました。回復に携わったのが、齊藤慶輔さんら獣医師たち…30年に渡って絶滅危惧種の保護・治療などを行ってきました。
    (猛禽類医学研究所代表齊藤慶輔獣医師)「よし行け!行け!!」
    「『頑張れよ、戻ってくるなよ』という気持ちも勿論ありますけれども『あぁ良かった!野生に戻すことができた』これが一番最初ですね」
    冬のこの時期、北海道には越冬のため、ロシアから『オオワシ』や『オジロワシ』がやってきます。広げた翼が2.5メートルにもなる日本最大の猛禽類『オオワシ』は、世界に5000羽ほどしかいないと推定されています。さらに近年では数が減少。絶滅が危ぶまれているのです。
    釧路市にある『釧路湿原野生生物保護センター』。齊藤さんが代表を務める『猛禽類医学研究所』は、この一角にありました。
    「翼、折れてるんでしょ?」
    「片翼が折れてるって。出血は不明です」 
    この日、道端で動けなくなっている『オオワシ』がいるという通報が入りました。
    「明確なけがは分からないということなんだよね」
    (猛禽類医学研究所河野晴子獣医師)「ちょうどここの骨なんですけど、折れていますね」
    診察すると、詳細がわかってきました。
    (猛禽類医学研究所副代表渡辺有希子獣医師)「収容場所としては道路際と聞いていますので、おそらく交通事故、筋肉もだいぶ切断されてしまっているので、整復(元にもどす)は難しいかもしれませんね」
    この目が訴えているのは、私たち人間への“無言の抗議”なのでしょうか?…傷ついたワシの収容が後を絶ちません。
    ■“絶滅危機”の意外な原因発信機を追うと
    原因が分かっている中で多いのは車や列車との衝突事故。なぜ、事故は起きるのでしょうか?
    「発信機の写真撮ってくれる?」
    齊藤さんはワシの行動を調べるため、負担にならない程度の発信機をつけ、行動エリアを分析しています。すると、こんな事が分かってきました。
    「赤」で示されているのが、1羽の「ワシの移動軌跡」。白いラインは「線路」です。ワシは線路に沿って行動していたのです。
    列車に乗ってみると、線路脇に多くのワシが群がって何かを食べていました。死んだエゾシカです。
    (齊藤慶輔獣医師)「ワシたちはここに餌があることをしっかりと認識して利用しているんですよね。そこに陣取って、シカが(列車に)ひかれるのを待っている。(餌に)集着するあまり列車の接近に気がつくのが遅れてぶつかってしまう」
    鉄道会社では、線路にシカが入らないよう、柵などを設置しているものの、根本的な解決には至っていないのです。
    ■絶滅危機のワシ時空を超えて“復活”も期待
    施設にある冷凍保管室。列車との衝突事故は死に繋がるケースが多く、齊藤さんたちは、命を落としたワシたちを役立てようと、その一部を、ある研究機関に送っています。それは遠く、茨城県つくば市にありました。国立環境研究所・環境試料タイムカプセル棟。銀色に輝くカプセルが所狭しと並ぶ、生物多様性を守る、最先端の研究施設です。
    (国立環境研究所生物多様性領域大沼学主幹研究員)「このタンクの中には、絶滅危惧種の培養細胞ですとか、生殖細胞、精子、卵子、臓器を細かく切ったものが凍結保存されています」
    それはまさに、現代版“ノアの方舟”。こちらの施設では、死んでしまった絶滅危惧種から、皮膚などの一部を取り出し、細胞を培養。-160℃に凍結保存しています。その種類は「トキ」や「イリオモテヤマネコ」など130種あまり。
    これは解凍後、再び動きだした「ヤンバルクイナ」の生殖細胞。こうした細胞は、生きた個体では実験できない絶滅危惧種の感染評価などに役立っています。さらに期待されているのは、絶滅危惧種の復活です。
    (大沼学主幹研究員)「人工授精は試みています。残念ながら、“個体”は産まれていないんですけれども」
    こうしたなか、大沼さんたちは、生物多様性豊かな北海道に保存設備の設置を計画。絶滅危惧種の復活にも繋がると、期待が高まっています。
    (大沼学主幹研究員)「(北海道にあると)移動距離が短いので、新鮮な状態で試料(細胞)が保存できる。今後、新たな技術が開発された場合にこのタンクというのは(絶滅危惧種の)最後のとりででもあるし、保険として意味のある施設になります」
    ■近年増加“事故の瞬間”絶滅危機を救え
    保護の現場でも、新たな試みが始まっていました。近年、ワシの事故で増えてきているのが、風力発電の風車との衝突、いわゆる“バードストライク”です。その瞬間をとらえた映像。回転する風車に近づくワシ、そして…
    (齊藤慶輔獣医師)「大型の風車になりますと、ブレードの先端速度が(時速)300キロぐらいに達しますから、翼がもぎ取られたり、胴体が真っ二つになったり、ほとんどの場合は死亡事故ですね。即死が多いです」
    環境省によると、これまでワシのバードストライクはおよそ80件。電力会社も適切な場所に施設を配置するなど対策を進めていますが、事故は後を絶たないのが現状です。こうしたことから齊藤さんは、環境省や民間企業と共に、ワシが衝突しにくいと思われるモデルを開発。けがで野生に戻れなくなったワシたちがいるケージに設置して、実験を行っています。
    (齊藤慶輔獣医師)「一緒のケージに置くことによって、実際の被害者(ワシ)に検証してもらって、どういう行動をとるのか、今のところは近寄ってきたり、興味津々で飛び乗ったり、そういうことはないという第一段階はクリアしています」
    「これがバードチェッカーというもので…」
    これまでも高圧電線での感電防止器具や、車との衝突事故対策を考案してきた齊藤さん。そこには、こんな想いがありました。
    (齊藤慶輔獣医師)「人間が引き起こしてしまっている事故であれば、事故を起こさせない。これが人間としての責任だと思うんですよね。病んでしまった環境を治すという意味合いから“環境治療”という言葉を作って環境を治していく。動物ファーストでも人間ファーストでもなくて、人間は彼ら動物の生活、存在をきちっとリスぺクトしながら、どうやったらより良い共生ができるか、それを考えていくべきだと思います」
    2月4日『サンデーステーション』より
    [テレ朝news] news.tv-asahi....

Komentáře • 36

  • @user-fv3ov6ke4d
    @user-fv3ov6ke4d Před 6 měsíci +41

    きのう偶然見ました。番組表にはなかったので、載せてあればもっと多くの人が
    見たのではないかと思います。去年初めてクラファンに参加し、多くの方が支援応援していると
    知りました。齊藤先生河野先生、スタッフ他多くの支援者協力者に感謝。更に支援応援の輪が広がりますように。1羽でも多くの鳥が普通に生きられる環境になりますように。

  • @tukuha712
    @tukuha712 Před 6 měsíci +32

    人間の責任。まさしくその通りだと思う。

  • @marinelake
    @marinelake Před 6 měsíci +31

    自然環境に負荷を与える自然エネルギー

  • @tantan891
    @tantan891 Před 6 měsíci +38

    風力発電は良いことばかり取り上げられますがこうして絶滅危惧種の命を奪っているものであるということも覚えておかないといけませんね
    風通しのいい場所というのは大型の猛禽類にとって飛行に欠かせない場所でもあるのですから

  • @raynap5658
    @raynap5658 Před 6 měsíci +6

    取り上げて頂き感謝です。
    斉藤先生の貴重な種を守るためのご活動、貴重ですね。
    人間も動物も限りある命、「共存」を目指したいです。

  • @user-tt5vo2tz9d
    @user-tt5vo2tz9d Před 6 měsíci +20

    送電線のあれは猛禽類は特にヤバい
    飛ぼうと羽根を広げた時に感電する
    目の前で感電して落ちたトンビは
    見た事ある

    • @lv1636
      @lv1636 Před 6 měsíci +1

      方相ならアースでもされない限り感電しないけどあの大きな翼で別相に触れたのでしょうね、高圧線ならあり得る。

  • @user-uiulrrx963
    @user-uiulrrx963 Před 6 měsíci +9

    茨城県民ですが、つくばにあんな施設があったのは知りませんでした!

  • @user-mw1qo8ww7u
    @user-mw1qo8ww7u Před 6 měsíci +26

    哀しいなー
    動物が怪我すんのめっちゃやだよなー

    • @JohnJohn-cj3pi
      @JohnJohn-cj3pi Před 6 měsíci

      かわりに人間が絶滅すれば良い

  • @The_Pleiades_Is_Our_Enemy
    @The_Pleiades_Is_Our_Enemy Před 6 měsíci +21

    テレ朝さんにしては物凄く良い番組。今後もシリーズで続けて欲しい。
    最初に思ったのは鷲の事を「彼」と呼んだ事。恐らく獣医に雌雄を聞いての事だろう。BBCだったらまず間違いなく無条件に「彼女」とした。
    ノアの箱舟や生物の多様性に関しても、この場合は絶対に必要な事。

    • @user-eg7kj8ky2m
      @user-eg7kj8ky2m Před 6 měsíci +2

      まあ英語特有の表現ですな。船とかも「she」を使うそうです。

    • @tunafishermann2435
      @tunafishermann2435 Před 6 měsíci

      日本人の感覚からしたら
      猛禽類は「彼(♂)」なんだろうよ。♂か♀かの大意は無えよ。

  • @user-rg3ct6xz
    @user-rg3ct6xz Před 6 měsíci +12

    これが真の多様性。

  • @nanika2377
    @nanika2377 Před 6 měsíci +1

    3:10 「俺ナニされてんだ?」って感じた
    このオオワシからは人間への抗議というより、
    ほえ?って感じなのを感じた。

  • @griwanko
    @griwanko Před 4 měsíci

    環境治療がもっと進んで、無駄に命が奪われる事が無くなるようにしていきたい。

  • @user-qz2tz1ec4f
    @user-qz2tz1ec4f Před 6 měsíci +11

    風力発電といい自然エネルギー発電ってまじで無駄なイメージしかない😅

  • @hichiwa
    @hichiwa Před 5 měsíci

    絶滅危惧種復活。是非、成功させて頂きたいですね。

  • @user-rm5gc3ee4h
    @user-rm5gc3ee4h Před 6 měsíci +4

    ある程度は仕方なくても絶滅は避けたい🥺

  • @rabbit07236
    @rabbit07236 Před 6 měsíci +1

    今の世界情勢を考えると、自律型装甲方舟くらい作っておいた方がいいかも。地球上のできるだけ多くの遺伝子サンプルを詰め込んで、宇宙に放り出して、10世紀くらい後に帰ってくるように設定しておけばいい感じに役に立たってくれるはず。

  • @user-bl7ni3wf2x
    @user-bl7ni3wf2x Před 6 měsíci

    絶滅危惧種の保護は必要だと思います が、既に絶滅した種の細胞培養による復元は新たな絶滅危惧種を生み出す恐れがあると思います。

  • @doubutsuaigodantaiin
    @doubutsuaigodantaiin Před měsícem

    こんなゆっくり回っててどのくらい発電できんのかね?
    気にしすぎじゃない?

  • @user-ee9iz6jp6y
    @user-ee9iz6jp6y Před 2 měsíci

    鹿の死骸は列車や自動車の通るところからは除けて別の場所に移した方が良い❗鷲にも蛋白質は必要だ❗それが自然なのに人間が侵入して一方的に乱しているのだ❗

  • @tunafishermann2435
    @tunafishermann2435 Před 6 měsíci +1

    こういうの、自然界にしたら良くない事なんじゃないの?
    人間視点の「生態系・生物保全」からは画期的に見えたとしても。

    • @ezshut
      @ezshut Před 6 měsíci +2

      科学という不自然に傷つけられた被害者に対する責任を、加害者が取らなければ絶滅危惧種は増える一方だよ
      この動画の内容は、風で巣から落ちた小鳥とは訳が違う
      一般的になぜ、自然界の生死に対して人間が手を出してはいけないと言われているかよく考えてみて

    • @tunafishermann2435
      @tunafishermann2435 Před 6 měsíci

      @@ezshut
      この動画、ちゃんと視た?
      「細胞培養で」とか、本来この場所に生息していない個体群の同種を殖やして離すという話なんだけど
      それなら「長良川の鮎」と同じ話になってしまうよ?

    • @ezshut
      @ezshut Před 6 měsíci

      @@tunafishermann2435
      前述した私の考えに賛成してくれるのなら、
      人間によって絶滅した種を人間によって蘇らすのはどうでしょうか?
      リョコウバトやニホンオオカミ、ニホンカワウソは有名な話ですよね
      私は自然淘汰された種は蘇らすべきでは無いと思いますが、人間によって滅んだ種が蘇るのなら、良いなぁと思ってしまいますね

    • @ezshut
      @ezshut Před 6 měsíci

      @@tunafishermann2435
      人間によって滅び、滅んだ事で環境に影響が出ているのなら蘇らせるべきだと思います
      もちろん自然淘汰された種に対してはそうは思いません
      リョコウバト、ニホンオオカミ、ニホンカワウソなど、滅ぶには早すぎたと思いませんか

  • @user-ow6tc3jg4q
    @user-ow6tc3jg4q Před 6 měsíci

    鷲は羽音がワーシワーシと云うからなんだ。

  • @puvomr
    @puvomr Před 6 měsíci +5

    ワシが育てた

  • @HeinzHaraldFrentzen1967
    @HeinzHaraldFrentzen1967 Před 6 měsíci +2

    ワシが育てた。

  • @ChiakiShirakawa
    @ChiakiShirakawa Před 6 měsíci

    モー娘。ビジネスからしてTOKIAのアレ