めちゃくちゃ聞きやすくて話もめちゃくちゃ腑に落ちました!そして、感想とか映画の見方や捉え方なんか、深いところまで解説してくれるのに意見が全然押し付けがましくなくて、すごく入ってきます。次回も楽しみにしてます!ありがとうございました!
いつも素晴らしいレビューを有難うございます。 本日バンコクの映画館で鑑賞してきました。 ラストの場面では場内に微妙な空気が流れました(笑)。 「金魚鉢」とか😅 それはそうと、ケイト・ブランシェットに圧倒された2時間40分でしたが、特にチェリストの娘とのランチの場面での下心見え見えのスケベジジイの表情、動作は見事でした。 この映画、私には主人公が「男性性」の権化に見えました。 築き上げたものが脆くも崩れ、それに翻弄される姿も「男性」ぽく感じられました。
コメントありがとうございます。動画内でランチの場面のケイト・ブランシェット、彼女である事が完全に消えてるとやや否定気味に語りましたが、それだけ演技が凄いということですよね。。
ようやく日本公開となったので観に行って、この動画も拝見しました。オルガのくだりは、他に取り立てて弱点の無いリディアの唯一の弱さを表現したものかなぁと感じました。初恋のようなウキウキ加減だったですね。。しかし、クラシック音楽を愛好する自分にとっては、全体的にかなり怖い思いをしました。。ほとんどホラー映画です。。
Tar最高でした‼︎ 自分はこの映画を見て元気をもらいました...!
昨今「ポリコレ」表現で議論を呼ぶ作品が多い中、これを見た後は 中途半端に正しさを描いた作品ではもう満足できなさそうです...
すごく現代的な要素を扱いながらも今昔関係ない1人の人間の物語として痺れました...‼︎
いつもすごい的確に言語化してくださるシネコトさんのレビューが好きなのでこれからも楽しみにしてます
(アロノフスキーのThe Whaleすごく楽しみなので レビュー希望です...)
町山さんは、ターはもともとは男性主人公の作品として脚本書かれたけど、説得力をもって演じられる男性俳優が思い浮かばず、強く完璧な人間の代表として性を超越した役を演じられるとしてケイト・ブランシェットが主人公となって、妻は物語上そのままなのでレズビアン設定になった、と言ってましたね。なので、「まさに男性そのもの」というのは、そのように作られたから、という経緯があるようです。
もちろん、女性主人公にしたことで、より解釈の余地が広げる効果が生まれた、というのはあると思います。
コメントありがとうございます。そういう背景があるのですね。ただこの映画は性別は関係ないという所まで描けてると思うのですが、それは女性を主人公にしたからこそに思いました。
マイノリティだけど善良さを背負わせないのは納得で清々しさを感じます。長回しはクラシックの冗長性を表しているように感じましたね。ファストに慣れた君たちにこういうのわかる?っていう挑発。ドイツ語を翻訳しない傲慢さスノビッシュさ、クラシック界は白人男性のものとして突き進んでほしい気もしますね。
@@cinekoto 間口を広く浅くすることで、みんなが理解しやすい優しい世界にすることで味が薄まりそうな気がしますね。敷居が高く、閉鎖的な文化あっていいのかなと思います。
先日見ました。今年のベスト級映画でした。K・ウィンスレットの演技が過去最高で、オスカー受賞レベルに感じました。
鑑賞後も、頭から映画のことがあまり離れませんでした。
あと、この映画を見て、D・アロノフスキーの『レスラー』を思い出しました。
公開日の今日、さっそく劇場で観てきました。「権力」というものの在り方を描いた素晴らしい作品でした。
私がいちばん印象的だったのが、シネコトさんが最後に言及していたオルガとのランチのシーンです。
あれは「権威とは誰かに敬われてはじめて権威たり得るのであって、その権威の及ばない(リディア・ターを敬う気持ちを持たない)者の前ではあまりに無力である」ということを象徴的に描いたシーンだと解釈しました。
音楽業界という旧態然とした父権制社会の覇者であるターは、フェミニズム運動に傾倒するオルガにとって尊敬できる人物ではありません。
ふだんはオーケストラという閉鎖された主従関係のなかで強権を振るうターが、オルガの前ではオーダーの主導権を容易く握られたり、国際女性デーの存在すら知らない無知さを軽蔑されるさまは痛ましくもあり、滑稽でもあります。
コメントありがとうございます。まさにそうですね。。動画内であえて「自分みたい」と2度言及したのは、自分には権威はありませんが、権威の及ばない者の前ではあまりに無力であることに無自覚なダサさを持っていることを自覚しなければというのもあります。。
いつも楽しく拝見してます。
シネコトさんが2022年度ベスト映画にも挙げていらっしゃったので、ワクワクしながら見に行きました。
人を選ぶ映画とは感じました(途中で退席する方もいました)が、自分はとても引き込まれました…
指揮者で世界的音楽家。完璧すぎるゆえ、露骨に謙虚に振る舞う姿勢にどこか不自然さを感じながら、いつその違和感が解消されるのかとドキドキしながら見ていました。
変に語らず、表情で見せていたのも印象的でした。顔を怪我し綺麗な顔と醜い顔がちょうど半分ずつ成り立っているのも、彼女の二面性を表しているようでゾッとしました。細かい映像表現もまた見に行きたいと思える映画です。
悲しいことに、私の中でこの映画は、本編よりも予告の方が楽しめた映画になってしまったかもしれません…
@@cinekoto
これは本編にというよりも宣伝に対する不満ですが、狂気と芸術と銘打っている割に、ターの狂気をあまり感じることができませんでした。
後半の、オーケストラの公開録音でターが暴走して大変な事態を巻き起こすシーンがこの映画でのケイト・ブランシェットの演技の白眉なのでしょうが、ちょっと常套的というか、想定の範囲内の出来事、予定調和に感じてしまいました(徐々に変化する表情は素晴らしかったと思います)。全体の演出が深入りし過ぎず、それを物足りなく感じてしまいました(この動画の後半でも言われていることですね)。
あと、英語版のティーザー予告は、本編で使われていなかった映像がけっこう使われていたと思うのですが、私がそれにワクワクし過ぎてしまったのかもしれないです。
しかしながら、狂気が破滅に帰結して終わるのではなく、ある程度冷静さを取り戻すというのはとても新鮮でした。
先週見てきました。シネコトさんが取り上げていたので、ある程度免疫はつけたつもりでしたが、、、最高でした。主人公のクズっぷりも、ラストの場面もとにかくひねりが効いてて昨年NO1に上げたのも納得。
お久です。以前英雄の決闘裁判の時はシネコトさんのレビューだけで満足しましたが、今回はレビューみてさらに映画見たいという気持ちになりました。話変わりますが、数年前から映画もドラマもLGBTQや女性の地位をやたら意識した作品が多くてげんなりしてます。ブレイキングバッドみたいな作品がまた作られてほしいです。
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男がメインの作品が多かったのは指摘の通りだと思います。私が思うのは不必要なくらいに女性を意識した作品が多くなった昨今逆につまらなく感じることが多いのです。例えば007みたいな作品はずっとボンドは男でいいと感じるんです。だからといって女性蔑視というわけじゃないと思うんですよ。この作品は男が中心でいい、あの作品は女性が中心でいいみたいな。ちなみに攻殻機動隊の主演は草薙素子というカッコいい女性で自分は大好きです。
ケイト ブランシェットの演技の迫力に圧倒され、ちょっと苦しかったです。
クレジットが最初にきていたので、あれっ?と思いましたが、気がつきませんでした。
才能と人間性について考えさせられました。
5月13日見ました。多くの皆さん絶賛していますが、正直言って良くわからない映画でした。前半は面白く見てたんですけど後半になるにつれて分からなくなり、ラストは???でした。2回見たらわかるというメディアの方いました。私、ケイトブランシェットのファンですので、もう一回見ますが自信ないです。最後のシーンどなたか解説してくれませんか?
音楽映画は演奏を丸々聴くことも楽しみの一つなので、リハシーンばかりでむず痒い作品でした。Adoの歌わないFILM REDのようなドラムを叩かないセッションのような……。
最初のLPジャケットは、バーンスタインやベルリンフィルで帝王と呼ばれ、TARを思わせる実在の指揮者が出ているところがミソでした。
主人公に否定的嫌悪的な意見が多いんですね!
私も前情報だとリディアがパワハラセクハラなんでもあり権威に溺れて墜落していく主人公みたいなのを想像してたら、才能だけではなくて雄弁で社交性も愛情もあるかっこいい女性でどうしても嫌いになれなかったです。だからこそたまに見える様子のおかしいところの不穏さが際立っているなーと思いました
受け取る側の解釈でどんな曲にでもできると作中で言っていたように、ほんとにいろんな意見があってそれを読むのも面白いですね
わたしは最後のシーンは自身の問題を全て乗り越えた先のリディア・ター音楽家人生第二幕のはじまりという希望的観測をしたいと思います!
チェリストのオルガが廃墟に消えたのは👻幽霊なんでしょうか😮
映画を見る限り、アジアのマッサージ→ターはマジで普通にマッサージだとおもってたから吐いたんでしょ。。
コメントありがとうございます。自分も最初はそう思ったんですけど、そもそも観光大国タイの普通のマッサージって種類と金額細かく分かれてて選んでから入ると思うんですよね。。
ロケーションはタイとフィリピンで撮影していますが、映画上では架空の国のようなので、疲れていたから普通のマッサージをしたかったという意味合いが強いと感じました。
自分も、もちろん疲れてたまたま入ったマッサージがエロだったのかなとも思います。
ただそれまでに女好きでキャルセルされた主人公として描かれていたので、マッサージに入ったのもそっちが動機だと自分は思ったのかもしれないですね。。ただ入ったはいいがそのグロテスクな光景に拒否反応を示して吐いたのではと。
これがおじさん主人公だったら、女性にセクハラして追放されて、その後東南アジアでマッサージに入る場面が描かれた時「普通のマッサージかエロマッサージどちらの目的なのか」となったらより後者を想像する人が多いと思うのですが、主人公が女性なのでそう思う人の方が少ないかもですね。。
いづれにしてもこの作品の魅力は解釈の広さだと思うので、こうやって意見を言い合えて嬉しいです。
以前、シネコト様が別の動画で、2022年の年間ベスト10で本作を1位に挙げられていたので、期待に胸を膨らませて鑑賞したのですが…
個人的には、今年ワーストレベルの映画でした。
そこかしこに散漫してるだけの意味深なカット、オチが◯ンハンという意味不明なラスト、160分という異常な長尺。
退屈と冗長の極みのような映画でした。
余談ですが、内容は全く別物ですが「バーニング 劇場版」に、感覚的に近いものを感じました。
ちなみに、あれも私は大嫌いな映画です。
コメントありがとうございます。両方自分の好きな映画ですね。。オススメしてる映画が自分と合わないのに、毎回シネコト見ていただいてありがとうございます。。
@@cinekoto
拙い言い分になってしまって、恐縮です。
ささやかながら、フォローさせていただきますと、
2021年のベストに挙げられた「チタン」は、あちらは私は傑作だと思いました。
素晴らしい映画でした。
以下ネタバレ
”解釈が分かれる”映画は物語の構造ごとフワフワさせている場合もありますが、今作は物語の骨格を保ちつつ観客の見方に委ねる事に成功しています。
「解釈によって見方は変わる。あなたも心を開いて」と学生に説くシーンがありましたが、まさにこの映画の構造を端的に表しています。
また、それを言っているリディア自身が他人に対して心を開けていないというブーメランにもなっていますし、ラストシーンでもあの学生と同じ仕草をしている人が映りこんでいました。
ラストは反省して一からやり直している様にも見えるし、何も反省してないなとも思える騙し絵のような演出に痺れましたね。私は後者だと解釈しました。
@@cinekoto
czcams.com/video/zLwQB7aKQmA/video.html
該当のシーン、見返したらかなり自分の意訳入ってました!
ですがやはりこの映画全体とリディア自身の話をしているシーンではあると思います。自分はこの学生はガン詰めされて緊張しているのかと思ってました。
ターの行動原理がほとんど私利私欲のためで、やってることがパワハラ・セクハラ・モラハラのオンパレード…
主人公に全然共感できなくて、転落していくのも、そりゃそーやろと思ってしまった…
良く言えば人間くさいのですが、悪く言えば過去の栄光にすがる嫌な上司に見えるんですよね。
自分の意にそぐわない人を理不尽な理由で解雇したり、カワイイ女の子を溺愛するために合わない曲を採用して無理やりポジションを押し上げたり、問題を隠蔽したり、やってること下品なおっさんみたい…
音楽の才能はあっても、自分の「欲」が先行して、芸術に真摯に打ち込んでいる感じでもない。
しかも、娘を愛情を持って子育てしている様子もない。
それでは、周りの人は離れていくし、上手く行かないのも因果応報かと思いました。
「頑張れ!」って思う気持ちが一切湧きませんでしたね…
なにがいいのか?さっぱりわかりません。ラストは笑うしかない。セクハラのレズが落ちぶれてタイに行ってコスプレ音楽会を開いたとさ。めでたしめでたし。
リディアがかわいそうだった。
暴力やハラスメントはダメだけど最後にあんな場所でゲーマー相手に指揮をする姿は悲しい。
あそこから立ち上がって復帰する映画だったらよかったのに。
オリガの住んでる場所にいた犬は幻影⁉️あの女のやった事は最低だしオリガも落ちてしまえばよかった。
やっと地方のミニシアターでもやってくれて鑑賞しました。
あまり触れている人がいないのが意外なんですが、物語のストーリーの主軸が彼女がベルリンフィルでマーラーのシンフォニー5番をライブ録音することに向かって進んでいくことについて。
なぜマーラー5番なのか?
これはやはり下敷きにヴィスコンティの「ベニスに死す」があるからでしょう。
マーラーをモデルとする老作曲家が美少年に耽溺することで身を滅ぼしてしまう物語。
そのテーマ曲としてマーラーの5番が印象的に使われていて、私はこの映画からこの曲を知ったくらいです。
5番を振るというストーリーラインから監督はこの映画が主人公の没落の物語だと示唆しています。
またTARはリハーサルで「ヴィスコンティについては忘れろ」と言ってます。
「忘れろ」とはこの曲がヴィスコンティと結び付けられていることでマイナスのイメージがあることを意味しています。
これは近年明らかになってきてドキュメンタリー映画「世界で一番美しい少年」で描かれた、ヴィスコンティによる少年役のビョルン・アンドレセンへの性加害でしょう。
つまりTARによって振るわれた権力の横暴とヴィスコンティが照合していることになります。
そしてそのような加害のもとで作られた名画や名演奏を、われわれは今後も享受していっていいのか?という問いかけがあるように思うのです。
ほかのテーマ同様、はっきり明言していませんが。
これがメインテーマだとは言えないかもしれませんが、複合的なテーマをはらむ映画「TAR」の重要なポイントだと思います。