「ペリリュー 楽園のゲルニカ」原画展 笠間・筑波海軍航空隊記念館 漫画完結を記念 戦後76年

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  • čas přidán 11. 09. 2024
  • 本県と関係が深いペリリュー島の戦いを題材に、漫画家の武田一義さんが描いた「ペリリュー 楽園のゲルニカ」の原画展が、笠間市旭町の筑波海軍航空隊記念館と、熊本県錦町の「山の中の海軍の町 にしき ひみつ基地ミュージアム」で同時開催されている。戦争を知らない世代に向けた記憶の継承が目的。優しい絵柄と丁寧な語り口が特徴の作品は、悲惨な戦争の姿をリアルに伝えている。
     南太平洋に浮かぶパラオ諸島。その一つペリリュー島で77年前、太平洋戦争の激戦が繰り広げられた。日本兵約1万人が戦死。日本軍守備隊の中核は、本県にゆかりを持つ陸軍歩兵第二連隊(水戸二連隊)が担っていた。
     漫画「ペリリュー 楽園のゲルニカ」は、ペリリュー島での壮絶な戦いの様子を1人の日本兵の視点で描いている。2016年2月から今年4月まで、青年漫画誌「ヤングアニマル」(白泉社)で連載され、最新単行本11巻(完結)は7月29日に発売された。
     筑波海軍航空隊記念館での原画展は2017年に続き2回目。今展は同作の完結と、水戸二連隊長・中川洲男大佐の出身地が熊本県であることにちなみ、「にしき ひみつ基地ミュージアム」と連携して同時開催した。
     会場内には、初巻から最終巻までの主立った原画137点が出展。日米5万人の兵士が殺し合う戦場の狂気を扱いながらも、各こまの背景に描かれたサンゴ礁の海や満天の星空など南国の美しい風景が際立つ。主人公は決して勇敢なタイプでなく、漫画家志望の優しい性格の持ち主だ。物語は現代人の目線が貫かれ、読み手の感情を引き込んでしまう。
     同記念館の金沢大介館長(50)は「命に真摯に向き合う武田さんの意欲作。現地での精力的な取材と深い検証がなされている。今の時代に広く読んでもらえるよう、内容は十分に練り込まれている」と評価。「戦争記憶の新しい継承の形として、初めて他県のミュージアムと連携した。茨城とゆかりのある南洋の孤島であった悲劇を知ってほしい」と力を込める。
     関連イベントとして、水戸二連隊に関する資料を集めた「水戸歩兵第二連隊 追憶の島展」を同館新展示館で併催。8月14日午後1時半からは、武田さんと茨城大学の学生による対談形式の講演が行われる。
     会期は同月30日まで。火曜休館。問い合わせは同記念館☎0296(73)5777。

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