『石版画の印刷工程』KOMORI、Daisuke Inada Print Art

Sdílet
Vložit
  • čas přidán 8. 06. 2023
  • 2008年に制作された「石版画の印刷工程」を紹介します。
    いなだ石版印刷所
    キーワード:石版印刷 石版画 印刷工程 リトグラフ 石版印刷機
    ※訂正 キャプション :ジュラ紀後期は1億4600万年~1億4100万年前
     自宅石版印刷スタジオでは、小森印刷機械製作所(現:(株)小森コーポレーション / KOMORI CORPORATION)の手引き石版印刷機を今でも使用しています。
     2023年10月でこの印刷機を製作した(株)小森コーポレーションも100周年を迎えるとのことです。古いアンティークのような石版印刷機ですが、頑丈でメンテナンスをしながら、さらに百年でも使用できる堅牢さがあります。
     また、2023年春からのNHK連続テレビ小説「らんまん」では「石版印刷指導」を担当しました。「石版印刷」のことについて少しでも知っていただく機会になればと願っています。
     ご覧いただく映像中の作品は、葛飾北斎の神奈川沖浪裏のアレンジとして、人物を全部「猫」にしました。手漉きの耳付き和紙に寸分のずれもなく、7-10版重ねて刷っていきます。同様の猫に変えたリトグラフの作品がほかにも20作品近くあります。
     石版印刷工程として、以下の手順です。分かりやすいように工程をかなり省略しています。
    1.石版石の研磨:
    金剛砂と水を石版石上に撒き順に変えて研磨する。
    2.描画:
    図柄を弁柄紙を用い転写後、脂肪を含むインク、クレヨンなどでで描画する。
    3.製版1:
    タルク、ラズンで描画部を固め保護し、アラビアゴム液(水性)を塗布し、乾燥させる。テレピン(油性)で油分を含む描画部のみ拭き取る。
    4.製版2:
    チンクタールを薄く塗布し、描画部分が均一な油部に置き替える。
    5.製版3:
    版面全体に水をスポンジで与え、油性インクの付いたローラーで描画部分にインクをのせる。アラビアゴムで反応した部分は水を保つことで油性インクを弾き、脂肪質の描画部だけがインクを引き付ける。映像の中で、故意に版面の一部を乾燥させ、版面に水がないと、油性インクが付いてしまうことをご覧いただけます。
    本来は刷る前に、再びタルク、ラズンでインクを固め、硝酸の入ったアラビアゴムで親水性部を強化し、アラビアゴムを塗り半日以上置くなど、刷りに耐えうるよう製版工程が続きます。
    6.印刷(刷り):
    石版面上の見当に合わせて紙を置き、石版印刷機で圧をかけ刷る。
    ほか、Instagramで石版印刷について、道具や作品など紹介しています。よろしければご覧いただければ幸甚です。
    いなだ石版印刷所 Instagaram
    inada_print
  • Věda a technologie

Komentáře •